私がソーシャルワーカー/MSW を6年で辞めた話

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この記事を書こうと思ったのは、月末にセルフケアに関するオンラインイベントに参加するので、自分の中で今までのことを整理したかったからです。


ですので色々と書きますが、ソーシャルワーカーの働き方に問題提起する気はありません。ただの独り言です。


こんな独り言も誰かの役に立つこともあるかもしれないという淡い期待を込めてブログという場に書きますが。





この記事の要約

私がソーシャルワーカーを辞めた理由
  • 6年の間に2回精神的にしんどくなったから
  • 子育てに専念したかったから
ソーシャルワーカーをやってみて思ったこと
  • もっと自分を労る方法や技術、つまりセルフケアを身につけていればよかった



私がソーシャルワーカーを辞めた理由

精神的にダウンしてバーンアウト寸前が2回

私は大学で社会福祉を4年学んだ後、新卒採用でソーシャルワーカーになりました。


ソーシャルワーカーとして選んだフィールドは病院。MSWと呼ばれるやつです。


一緒に働いていた職場の方は本当に皆さんいい方だったのですが、なかなかの激務に「精神的にゲンカーイ!!」が在職中2回。


まず1回目は1年目。入職して2カ月でダウン。

そこから休職を経て、出勤したり休んだりを繰り返したので確か1年目はあまり働いていないはず‥。

2回目は4年目。先輩が辞め、同僚がひとり転勤になり、仕事量が激増。

この時は本当にしんどかった。

出勤の電車に乗るのもしんどかった。休みの日に買い物に行くのすら気分が悪くなる。心療内科でお薬ももらいました。

‥思い出しながら書いてると今もしんどさが蘇りますね。

休職はしなかったけど、仕事量を減らしてもらって徐々に回復。

そんな風に精神的にしんどくなったので、なりたくてなったMSWでしたが、この仕事をすること自体が嫌いになってしまいました。

やりがいはあるし、担当の患者さんのためにいつの間にか一生懸命になってる自分も嫌いじゃなかった。

困難ケースをなんとか終結できた時は「もしかしたらこの仕事向いてるかな…」なんて思った時もありました。


でも、仕事中はずっと気を張っていて、電話は鳴り止まなくて、バタバタと病棟を走り回って、何十件ものケースを同時に進めて、定時に帰れることなんてほぼ無くて、担当制だから自分の代わりがいなくて、職種柄毎日板挟みで。

動悸がしたり、迷走神経反射で倒れたり、あああああこんな仕事いつか絶対辞めてやる!!って気持ちがどんどん大きく‥。

そして辞める機会がきます。妊娠です。

ソーシャルワーカーの自分より母の自分


結婚して、子どもができたら保育園に預けずに自分で育てたい。仕事よりも家庭での時間を大事にしたい。という価値観を昔から持っていた私には働きながら子育てをする選択肢はありませんでした。


もしかしたら「働くうちに考え方も変わるかも、今はワーママも多いしな」思ったりもしましたが、そんな風には思えなかった。

ソーシャルワーカーをずっと続けていて管理職レベルの方はほぼ独身の方しかいなかった。

MSWは離職率が高いのですが、その通りといわんばかりに入職してから辞めていった先輩や後輩がたくさんいた。(みんな入職10年未満の若手です)


時短を利用して働いてるママさんもいなかった。


MSWとして働きながら子育てをするっていうのが全く想像できなくて、無理だと思いました。

そして辞めました。

子育て落ち着いたらソーシャルワーカーになる?

子どもを育てながらソーシャルワーカーとして働くイメージができないし、自信もない。

もう精神的にしんどくなりたくない。あの時は本当に辛かったから。

子どものことを優先したいから、また働きに出るときは必ず定時で終われる仕事、私じゃなくても代わりがいる仕事がいい。


そんな風に考えている私はもうソーシャルワーカーとしては働くことは無いなって思ってます。


夫は資格もあるし、経験もあるから活かせばいいのにと言ってくれてますが。

自分でも資格あるのに勿体ないなぁという気持ちが無いこともないし、今でも価値や倫理に基づく実践みたいなのに触れるとソーシャルワークってすごいなってわくわくするし、身寄り無し、虐待とかのワードを見るとあっ、って思うけど。


正直、もう動悸がすることも迷走神経反射で倒れることも無くなって、常に何かに追われているバタバタ感も感じなくなったので仕事を辞めたことに後悔はないです。


これ、MSWを目指す学生さんとかに読まれたら大丈夫かな‥なりたくなくなるだろうか?でもこれが現実なのよ‥(黒)

あの頃の私に必要だったのはセルフケア

もしソーシャルワーカー時代にこれをもっとやっておけば、少し考え方とか変わったり、精神的ダメージ少なくできたのかなと思うのは「セルフケア」です。


この記事を書きながら、大学時代に先生方が言ってくれていた言葉を思い出しました。


「うつ病なんてね、心の風邪です。珍しくなんてない。」
「ソーシャルワーカーになったら、何もかも忘れて没頭できる趣味をもっておいたほうがいいですよ。」


当時は「ふーん。」って聞き流してました。まさか自分が病んじゃうなんて思ってなかったから。


当時の自分に言いたい。「このばかちん!!」と。先生方はソーシャルワーカーのたまごの私たちにきちんと忠告してくれていたのに。

社会人になったばかりの新人の頃って、休みの日もずっと仕事のこと考えがちになるんですよね。


うまく切り替えたり、リフレッシュできるようになってくればいいのですが。


先輩に「1年目は仕事のことは職場でしか考えないようにするというのをできるようになればいい」と言ってもらったことがありました。

それができなかったから私はしんどくなってしまった。1年目の不調はそれが原因。

4年目は仕事とプライベートの切り替えはしていたつもり。でもしんどくなってしまった。


ソーシャルワーカーのような対人援助職は心理的に疲労することが多いそう。


まあハッピーな話はゼロで、「この状況どうすれば‥お先真っ暗では?」という話を毎日毎日受け止めているので、実体験とおなじように心が疲弊してしまうのです。


だから、普通に「休みの日は好きなことしよっ♪ 」レベルではなくて(それでストレスケアがてきているなら言うこと無し)もっとセルフケアに対する知識をつけて、実践しないといけなかったなぁと。


ソーシャルワーカーを辞めて、客観的に見られるようになったから思うことで、実際に働いているときはそんなところまで手が回らなかったし、考えもしなかったのが実際ですが。


もし、もし、まぁないと思うけどこの記事をソーシャルワーカーのたまごの学生さんが読んでくれていたのなら、ソーシャルワーク理論とかと同じぐらい、セルフケアについても勉強しておいて損はないと思うよ!ということをこっそり伝えたいと思います。

私と同じように病んでほしくない、せっかくなりたくてなった仕事を嫌いになって欲しくないので。

最後に

今回、ありがたくもセルフケアのイベントに参加させてもらえることになったのでちょっと色々思い出して書いてみました。

心の傷を自分でえぐることになるのでしんどかったけどすっきりしました。

わたしは子育てでもなかなかストレスたまることが多いので、また社会人時代のあの時のようにしんどくなってしまわないようにセルフケアと向き合ってみようと意気込んでいます。

結構さらけ出して書きましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。




こちらにソーシャルワーカーの職場選びのポイントをまとめています。

興味のある方はどうぞ。

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